コラム

【コラム】本を片手に次の旅を考える 紹介したい旅の本

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こんにちは、よくばりたびこのチカです。今日は旅に関する本をおすすめします。
すぐに飛行機に乗れなくたって、旅のことを思い浮かべるのはかんたん。
本を片手に次の旅をシミュレーション。想像しただけで楽しくなってくるはず!

「ちょっとそこまで旅してみよう」益田ミリ著

ほっこりしたいとき用

わたしは益田ミリさんのananの「僕の姉ちゃん」という連載が好き。2人暮らしの弟とベテランOLの姉の会話。とぼけた顔してたまに秀逸な姉のひとことに、『なるほど』とか『たしかに…』とか弟と一緒にリアクションしている。
そんな益田さんの旅本は、日本国内・国外を旅した様子とともに、その時感じたことが素直に綴られている。時に人の細かい心情をひもとく内容には「そうだようなあ」とうなずいてしまう。
章の最後には、「旅でつかったお金」が載っているのも参考になる。
起伏の少ない文体なので、ほっこり、のんびりした気持ちの時に読むと良さそう。

「グアテマラの弟」片桐はいり著

片桐はいりさんといっしょに旅をしたい人用

片桐はいりさんが、南米にあるグアテマラに住む弟さんを訪れて、つかの間のグアテマラ生活を体験する話。
コーヒーの産地くらいの知識しかなかったグアテマラだけれども、未知の文化の中で起こる、毎日の小さな出来事にじんわり楽しいきもちになる。
片桐さんの本は、かもめ食堂の撮影後に書かれた「わたしのマトカ」が好きで読み始めた。たぶん、おもしろいもの好きの片桐さん、どれも楽しく読めるけど、登場人物とグアテマラという場所のインパクトの分、「グアテマラの弟」をおすすめしたい。
巻末の弟さんが書く解説も良くて、最後にはついつい片桐家を思いやってしまうのだ。

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「ときどき意味もなくずんずん歩く」宮田珠己著

なんだかとにかく笑いたいとき用

宮田珠己さんも、たぶん、おもしろいことをいつも考えている人。このエッセイは、ただずんずん歩いているだけの話から壮大なアドベンチャー(?)まで、また旅に関する話かと思いきや全く関係のない話まで、ざっくばらんに収録されている。途中いきなり面白いことを言われるので油断大敵。はたして旅好きの女性にウケるかと言われると自信はないが、飛行機に乗る時にぎるピングーのスポンジ人形は欲しくなるかもしれない。
旅雑誌のエッセイとして掲載されていたものでとりとめのない内容だが、一章が短いため軽やかに読める。まさに旅の途中で気負わず読むのにちょうど良い。

「東欧 好きなモノを 追いかけて」久保よしみ著

東欧好きさん用、夢を追いかける人用

大阪の東欧雑貨チャルカの買い付けよもやま話。このチャルカにあこがれて大阪(当時は北堀江)にあったお店まで足を運んだのが約10年前。チープなのに見捨てられない、役に立たないのにそばに置きたい。東欧の雑貨は胸をぎゅっと掴んで放してくれない、そんな魅力がある。
ただチェコやハンガリーに行ったからって、そう簡単にいい感じの雑貨が見つかるわけではない。店主の久保さんは自らの足で新たな買い付け先を開拓していく。その行動力は称賛に値するし、なにより周りの人をまきこむ人間力がうらやましくなる。
ふつうはなかなかできないけれど、一歩踏み出して行動してみたらどうなるかな、と考えさせてくれる。東欧好きなひとに、そして夢を追う人に。

「Land Land Land」岡尾美代子著

とにかくかわいいものをみてキュンキュンしたい人用

これがふつうのテンションで見ていられるかよと言いたくなるくらいカワイイ本。旅に関するA to Zなのだが、カワイイものを見つけるのが大得意な岡尾さんの、旅と雑貨とのかかわり方が見えてくる。
旅先やおみやげの写真がたくさん載っていて、中でもノース(ノーム?)というへんてこ顔の小人や、「シドニーのダサいハンガー」などはなんで買ったんだろう?と笑えてしまうけれど、岡尾さんのマホウでかわいく見えてしまうからさすがと思う。
「乗り換えの不安がなくなったせいか、帰りのほうがゆったりと景色を楽しめた」「ひとりならホテルでのTVディナーもいいけれど、できるだけ外で食べることをお薦めしたい」なんていう何気ない話も、旅好きな方ならきっと共感できるはず。「決してお金では買えないこと」が旅にはあるって本当だよねと思える本。

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旅の本について

わたしは旅の本が好きだ。
自分が行く旅で感じたものは自分のもの。ではほかの人は旅でどんなことを感じているのだろう?
行動が違えば考えることも違うし、見る景色も違う。それがとてもおもしろいと思う。
実は、エッセイの分野はそんなに得意ではない。どちらかというと小説やフィクションが読みやすい。
でも旅関連の場合、その逆だ。文体でその人を感じ、一緒に旅しているような気持ちになる。そしてさいごには、「ああ、旅に出たい!」と思うのだ。
いつだってその気持ちを無視できないのはきっと生粋の旅好きさん。みなさんも本を片手に、旅に出てみませんか?

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チカ
フランスのストラスブールに1年滞在した経験から、ヨーロッパの旅が得意。町をぶらぶらして猫を追いかけたり、地元のビールを探したりするのがすき。アジアなら、京都の喫茶店と台湾の夜市にすぐ行きたがる。 ヨーロッパで買いつけたヴィンテージアクセサリーのwebショップ、pin rouge(パンルージュ)を運営。「ヴィンテージアクセサリーでいつもの服が好きになる」がコンセプト。
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