2018年の12月、台北に住む日本人の友人と嘉義を1泊で旅しました。
嘉義へ行くのは2度目。
1度目の旅は台湾一周したときに阿里山へ行くのにその拠点として1泊。
嘉義は台中と台南のちょうど中間あたりに位置します。
嘉義へのアクセス
アクセスは台北からだと新幹線または鉄道が便利。
新幹線だと最短で1時間27分、料金は1080元、鉄道だと最短で3時間25分、料金は598元(2019年7月現在)。
新幹線の駅から中心部は実は結構離れているのですが、新幹線のチケットがあれば無料で市内行きのバス(BRT)が利用できます。
高鉄(新幹線)から台鉄嘉義駅までは車だと15㎞、約20~40分の距離ですが、地方ですのでバスの本数もそう多くはありません。移動の時間は1時間程度見ておいた方が安全だと思いました。
そういうリスクがあるので、台鉄利用の際は降りたらすぐに観光がスタートできるので移動の時間はやや長いですが、そういったメリットもあるように感じました。
マジョリカタイルへの憧れ
さて、今回のお目当ては「マジョリカタイル博物館(台湾花甎博物館)」。
いつだったか、FBをみていたら、たぶん台湾人の友達がこのページをいいねしていたらしく、わたしのところにも広告が上がってきたのがここを知ったきっかけ。
台湾花甎博物館
https://www.facebook.com/taiwan.tiles/
わたしにとって、マジョリカタイルといってまず思い浮かべるのは京都にある「さらさ西陣」。
銭湯をリノベーションしたそのカフェのオープンは2000年。
当時から乙女的なものが好きだったので壁いっぱいに貼られているレトロでガーリーな雰囲気は雑誌の特集で使われていることも多く、いつか行ってみたい場所のひとつでした。
いまだ訪れたことはないので憧れのまま時は流れていたのですが、京都よりも先にまさかあのマジョリカタイルを台湾で目にすることができるとは。感激もひとしおでした。
いざ博物館へ
博物館へは台鉄嘉義駅から徒歩で10分ほど。
駅前の林森西路をてくてくと東方面へ進んでいきます。
なんとこちらが博物館。
想像よりも小さく、あの可愛らしいマジョリカタイルの雰囲気は外観からは感じられませんが、いいのです。中央部の1階、2階が展示スペースとなっています。
当時、右上の窓には「貸出中」の看板。このなんとも気を使ってない感じがまたある意味和むんですよね。
入場料は50元(約180円)。
一歩足を踏み入れると檜建築の空間に想像通りのマジョリカタイルの世界が広がります。
このマジョリカタイルはすべて日本製。
1915年から1930年代にかけて日本から輸入されたものです。
当時マジョリカタイルは富の象徴とされ、台湾などの中華圏にはオリジナルの縁起のいいモチーフをデザインしたものがつくられたそう。しかし戦争で生産は終了となり、マジョリカタイルを使用した建物も現在も南部の方ではまだ見られますが、どんどん取り壊されているそうです。
この博物館は館長の個人のコレクションで、古くなって壊された建物などから20年の時ををかけて回収し、独自の洗浄方法で綺麗によみがえらせています。
現在も貴重なタイルの収集は続けられており、取り壊される家などへの提供を呼びかけ、この100年の歴史ある工芸品を残そうと努力を続けているそうです。
展示されているタイルの数は約1400枚とのことで、絵柄もサイズも本当に様々で、色づかいやモチーフの可愛らしさに個人的にはいつまでも見ていられる空間。
2階はインテリアの展示となっていて、これも貴重なマジョリカタイルを使用したベッドなどレトロな家具が展示されています。以前は宿泊もできたとのことで、なるほどそのような雰囲気です。
かわいいマジョリカタイルグッズ
もちろんお土産品も充実。
レプリカのタイルやピンバッジなどセンスのいいグッズが揃っているので、タイル好きはぜひお小遣いを多めに!
タイルはそのまま飾ったり、テーブルで熱いものを置いたり、コースター代わりにしてもよさそう。
わたしもさんざん迷った末、フルーツモチーフのタイルを自分用のお土産にしました。
ぜひ嘉義とともにこちらの博物館を訪れてみてほしいなとこの記事を書いているのですが、なんと西門紅樓にも今年分館が出来ました。
外国人観光客にもこの台湾マジョリカタイルの文化を知ってほしいとのことでタイルの展示とグッズの販売を行っています。
興味のある方はまずは西門でその雰囲気を味わってみるのもおすすめです。
基本情報
台灣花磚博物館
嘉義市林森西路282號
+886 979 060 750
水~日10:00-12:00,14:00-17:00
(月火は休館ですがもし祝日の場合は開館となります)
https://www.1920t.com/